第7回 古紙リサイクル (11/17開催)

エコ印刷研究会「古紙リサイクル」についてのご案内です。
内容
  • 第1部 <エコ印刷入門(4)「古紙リサイクル」>
    - 有限会社サステイナブル・デザイン研究所 取締役社長 西原弘様 -
    印刷発注者の皆様に分かりやすく印刷技術やエコ印刷の考え方をご理解いただくための連続講座、その第4回は、古紙リサイクルの現状と課題、リサイクルを進める方法、印刷資材の選び方、古紙リサイクル案内表示など、古紙リサイクルについて研究します。
    ※詳しくは「エコ印刷連続講座」をご覧ください。
  • 第2部 <古紙はどうやって紙に再生されるのか>
    - 静岡県工業技術研究所 富士工業技術支援センター 牧田輝夫様 ‐
    長年にわたり古紙リサイクルに関する研究・試験等に従事されています牧田様より、集められた古紙がどのようにして紙に再生されるか具体的にてお話しいただきます。
  • 第3部 <「ギフトカタログ」の調査レポート>
    エコ印刷を理解し活用するには、環境配慮の普及状況などを把握することが重要です。お歳暮用贈答品のカタログ・パンフレットについて調査・報告いたします。
開催日時 平成21年11月17日(火) 13:30~16:30
会場 環境パートナーシップオフィス EPO会議室
東京都渋谷区神宮前5-53-67 コスモス青山B2F
地下鉄表参道駅(徒歩5分)/JR渋谷駅(徒歩10分)
参加費
(資料代)
3,000円(1名様につき)
ご案内
(PDF版)
PDFファイル


セミナーの模様

エコ印刷入門(4)「古紙リサイクル」

サステイナブル・デザイン研究所 取締役社長 西原弘様

 第4回エコ印刷研究会より、印刷発注者の皆様によりわかりやすくエコ印刷の知識やノウハウを理解いただき、取り組みの推進に役立てていただきたいとの趣旨から、連続セミナー「エコ印刷入門」をスタートしました。来年2月まで全7回開催予定です。詳しくは「エコ印刷入門」をご覧ください。

 エコ印刷入門、第4回は、「古紙リサイクル」をテーマに、10年以上に渡り、紙リサイクルに関する多数の調査研究に従事されていますサステイナブル・デザイン研究所 取締役社長 西原弘様に解説いただきました。

 古紙の定義、古紙の回収・利用状況の推移、流通経路などの基礎知識、また古紙の処理工程、トラブル事例などをご紹介いただきました。

 古紙リサイクルを推進する取り組みとして、古紙再生促進センター・日本印刷産業連合会では、印刷物に使われる資材のリサイクル阻害性を明確化・リスト化した「古紙リサイクル適性ランクリスト」や古紙リサイクルに配慮した印刷物の作成方法をまとめた「リサイクル対応型印刷物制作ガイドライン」を作成しています。

 リサイクル対応型印刷物については、すべての印刷物をリサイクル対応型にしなければならないわけではないこと、印刷資材のリサイクル適性は、Aランクとそれ以下ではなく、AまたはBランク(リサイクルできるもの)と、CランクまたはDランク(できないもの)の違いが本質的に重要であること、実は現状で多くの印刷物がリサイクル対応型であることなどをご紹介いただきました。

 印刷発注のポイントとしては、事前に印刷会社の対応可能性を確認すること、急な発注は避けること、製造元・銘柄名はなるべく資材確認票(見積)に記入してもらうこと、予定資材の変更有無、最終仕様の納品時確認を確実にすることなどがあります。

 最後にエコ印刷研究会事務局より、エコ印刷チェックシートの「リサイクルの取組」および「環境コミュニケーション」の項目をご紹介いたしました。

古紙はどうやって紙に再生されるのか<紙がよみがえる過程とは>

静岡県工業技術研究所 富士工業技術支援センター 牧田輝夫様

 第二部は、長年にわたり古紙リサイクルに関する研究・試験等に従事されています静岡県工業技術研究所 富士工業技術支援センター 牧田輝夫様より、古紙の再生工程についてお話しを伺いました。

 脱墨工程では、古紙を水によって揉み上げほぐす「離解(パルパ)」、細分化した紙料を高濃度で蓄えその間に薬品を浸透させる「熟成」、水流による遠心力で比重差により異物を分離する「除塵(クリーナ)」、パルパで解されなかった繊維と解す「精細(デフレーカ)」、ふるいにかけて繊維以外の異物を取り除く「スクリーン(除塵)」、インキの粒を泡の表面に付けて浮かせて取り除く「脱墨(フローテータ)」などが行われ、さらに「脱水」「漂白」「洗浄」を経て古紙パルプとして仕上げらます。

 機器の写真や素材の顕微鏡写真などを多数お持ちいただき、分かりやすくご説明いただきました。

 また、脱墨試験の具体例として、オフセット、UVインキ、トナーとの比較例をご紹介いただきました。試験サンプルの実物も回覧いただき、一般インキに比べUVインキは古紙リサイクル適性が劣っているということが実感できました。

印刷実例研究「ギフトカタログ」

 最後に、事務局 野地葉子より、お歳暮のギフトカタログ38点の調査結果をレポートいたしました。

 用紙、インキともに2007年以前と以降とで明確に分かれており、2008~2009年にかけても環境表示の回復はみられませんでした。一連の再生紙問題が大きく影響したものと考えられて、その後も信頼回復に至っていないこと、中でもギフトカタログは再生紙の役割が大きい印刷物だったことが伺えます。

 また今回のメインテーマである「古紙リサイクル」についてみてみると、ギフトカタログは短期使用型で大量に制作・配布されることからも、リサイクル対応が求められる印刷物の1つですが、表面加工や複写紙(申込書)などが使われる一方、リサイクル案内・識別表示など古紙リサイクルへの配慮はみられませんでした。今後の取り組み推進を期待したいところです。



(2009年11月17日)